トワイライト・サムライです。
どうしてもラスト・サムライとの対比になってしまうのですが、やはりラスト・サムライはハリウッド映画なのだなぁと知らしめる作品ですね。
imdbの評価でも、こちらの方が勝っています。
やはりラスト・サムライの描く農村の風景は、わざとらしさが否めません。
なんかこう薄っぺらいというか、見る側を意識しすぎな。
別に薄すぎるとは思いませんし、フォーカスしている点が違うというのもありますが。
たそがれ清兵衛の描く日常風景の細かいこと。
大きな見せ場があるわけじゃないです。
派手な殺陣もないし、濡れ場があるわけでもないし。
淡々と日常風景を描いていくんですが、厚みがあるというか、生活感を感じるんですね。
食事を終えると、お茶碗に白湯を注いで、沢庵で汚れを落として、片付けるところなど。
なんかこう、見終わって、魂が揺さぶられるとか、体が動くとか、興奮するとか、そういうのじゃなくて、不思議にホッとしたような、そんな気持ちになった映画です。
僕はいわゆる「邦画」ってのが大嫌いなのですが、これは良いです。
ラストサムライを観て未消化だった思いがこの映画で解消されました。
非常に全体の完成度の高い映画でした。
未見の方はぜひぜひ!と太鼓判で推せる作品かと思います。
真田さんの演技も素晴らしかったんだけど、相手役の宮沢りえがこれまた良かった!
いつの間にこんなにいい女優さんになってたんでしょうねって感じで。
これの前に観た「壬生義士伝」も東北弁ベースだったし、これもそうでしたが、こっちの方が若干聞き取りやすかったかな。
たぶん、音声の録音がこっちの方が独立しててかつ明瞭だったためだと思いますが。
農村の風景が「トトロ」の風景とすごく重なります。
「あれ、場所は違うはずなんだけどな」と思っていたら、撮影協力に長野県も入ってました。
やっぱあそこは黒姫のちかくなのかなー?
投稿情報: はるか | 2004/03/29 11:17