ケビン・スペイシー主演。
確かこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞したはず。
どんどん壊れていく普通のアメリカの家庭を、ちょっと滑稽に、でも悲しく描いた作品。
リストラされてキレた、娘の友達に一目ぼれして筋トレ始めちゃうお父さん。
欲求不満を浮気で解消してる、情緒不安定なお母さん。
お隣のオタクでヤクの売人な高校生、彼に魅かれてしまう娘。
2軒隣のゲイ、ゲイを忌み嫌う元陸軍大佐(オタクのお父さん)。
ケビン・スペイシーが無表情な顔しながら壊れていく、その対比が滑稽だった。
でもその無表情さゆえに、最後の笑顔が映えるんだなぁ。
扉の赤、車の赤、庭のバラ、そして妄想シーンで舞うバラの花びら。
妄想シーンはMatrixの赤いドレスの女みたいな感じなんだけれども、よく思い返してみると、生活の中のあちこちに赤が散りばめられてた。
考えてみれば、赤い玄関扉はおかしいもんね。
借りておきながら、見るのをためらっていたんだけれども、見てみると結構良かった。
でも、うちも娘がいるだけに、年頃の娘との接し方について、否応無く考えさせられた(汗;
ユーモアあふれる作品。
しかし、病的な側面も持ち合わせているため、コメディジャンルではなく。
ケヴィン・スペイシー、大好きな俳優さんですが、もう、これでは彼の才能いかんなく発揮ですわい。
「おっさん!」
「情けないぞ、おっさん!」
何度呟いたことか・・・。
中盤の彼の行動は「ファイトクラブ」のエドワード・ノートンの演技を思い出しました。
ラストは悲劇と言えば悲劇なんだけど、彼の顔みてると悲劇に思えないんだよなぁ・・・。
寧ろ、「私もこんな感じに終わりたいなぁ」と思うくらい(^_^;;
投稿情報: はるか | 2004/06/01 12:32